カナダでバリスタとして働いてみた【給料・チップ・英語の壁もリアルに紹介】

カナダの暮らし

カナダ・アルバータ州でバリスタとして働いて、もうすぐ数年が経ちます。

バリスタになったのは、イギリスにいた頃の生活がきっかけでした。
渡英して最初の1年はオフィスで働いていたのですが、毎日の出社が次第に億劫になっていた時期、ふらっと立ち寄ったカフェで救われました。
スタッフの笑顔と温かいラテ一杯で気持ちがほぐれて、「私もこんな風に、誰かの一日を少し明るくできる仕事がしたい」と思うようになりました。
給料もその時働いていたオフィスでの仕事とほとんど変わらないとわかり、思い切ってオフィスの仕事を辞め、カフェへ。

現在はエドモントンにある、カナダ人夫婦が営む小さなローカルカフェで働いています。

この記事では、仕事の探し方から給料・チップ事情、英語で働く大変さまで、リアルな体験をお伝えします。
海外生活や仕事に興味がある方の参考になれば嬉しいです。

この記事でわかること
・カナダでの仕事の探し方・給料
・北米ならではのチップ事情
・英語で働く利点と欠点

1. 仕事の探し方と採用された経緯

カナダでの仕事探しは、直接カフェに足を運んでレジュメを配ることから始めました。

街中のカフェをリストアップして、通える範囲のお店にはすべて直接レジュメを持参して配って回りました。
Indeedに掲載されているチェーン系のカフェにも応募しましたが、返信はほとんど来ず。
今となっては、返ってこなくて正解だったと思っています(笑)。

現在のカフェからは、レジュメを渡してからほどなくして連絡が来ました。

面接はオーナーと一対一。
多少の緊張はありましたが、オーナーがとても穏やかな方で、気づいたら雑談のような和やかな雰囲気で終わっていました。
そして、その場でほぼ採用(試用期間あり)が決まりました。

経験の証明はイギリス・ロンドンで1年間バリスタとして働いた実績をレジュメに記載しただけで、ラテアートなどの実技テストは特にありませんでした。

今思えば、あの面接の雰囲気がそのままカフェの日常の空気感で、それが自分にぴったり合っていたんだなと感じています。

2. カナダのカフェの雰囲気・文化

実は日本のカフェで働いた経験もあるので、日本・イギリス・カナダの3カ国でバリスタとして働いたことになります。
それぞれ雰囲気がかなり違って、比べてみるととても面白いです。

接客スタイルの違い

日本はダントツで礼儀正しく、「お客様第一」が徹底されています。
イギリスはある程度礼儀正しいものの、「お客様が常に正しいわけではない」という空気感があり、お客さんとは打ち解けつつも適度な距離感があります

そして、カナダは一番お客さんとの距離が近いです。
でもそれをお客さんも全く気にしないどころか、初対面でもすぐに気さくな会話が始まってしまいます。
最初は少し戸惑いましたが、今ではこの距離感の近さが好きになりました。

職場の雰囲気

現在の職場にはカナダ人、オーストラリア人、フィリピン人の同僚がいます。
みんな優しくて一緒に働いていて楽しいのですが、日本人の私が一番文句を言わずに真面目に働いていると自負しています(笑)。
すぐ雑談を始めるオーストラリア人、いろいろ大雑把なカナダ人…それぞれのキャラクターが出ていて、毎日飽きません。

カナダのコーヒー文化

カナダのコーヒー文化の背景にあるのは、ティムホートンズとスターバックスの2大巨頭です。
そのせいか、「どこのカフェにも”ダボダボ”(ドリップコーヒーにクリーム2・砂糖2)やキャラメルマキアート、フレンチバニラがある」と思っているお客さんが多いです。
フレンチバニラに至っては、いまだに何なのかよくわかっていません(笑)。

また、甘いラテや抹茶ドリンクの種類がやたら豊富なのもカナダのカフェの特徴。
これもスターバックスの影響なのかなと思っています。
正直なところ、ヨーロッパのコーヒーと比べると甘いだけの飲み物ばかりで悲しくなることも…(笑)。
コーヒー本来の味への関心という点では、カナダはそこまでないといった印象です。

3. 給料・チップ事情

カナダで働くうえで気になるのが、やはりお給料とチップ事情ではないでしょうか。

時給について

アルバータ州の最低賃金は、2026年4月時点で$15.00/時間です。
私は現在$17.50/時間でいただいているので、最低賃金より少し上といったところです。
昇給のチャンスはあまり多くないのが正直なところですが、それも含めて納得して働いています。

日本で働いていた頃と比べると、収入としては正直それほど高くはありません
ただ、カナダでは出費が思ったより少なく抑えられているので、ある程度貯金はできている状況です。

チップについて

カナダといえばチップ文化。
バリスタの場合、レストランのサーバーほど大きくはありませんが、それでも毎月チップをいただいています。
私の場合は月に大体$90〜$130程度で、1ヶ月ごとにまとめて受け取る形です。

決して大きな金額ではありませんが、積み重なると地味にありがたい存在です。

総合的に見ると

給料だけを見れば、日本で働いていた頃の方が高かった時期もありますが、「生活の質」という点では今の方が満足しています。
昇給の機会は限られていますが、無理なく自分らしく働けている今の環境を選んで、正解だったと感じています。

4. 英語で働く大変さと面白さ

英語で働くことへの不安は、海外就労を考えている方なら誰もが感じることだと思います。
私自身、イギリスでの経験があるとはいえ、カナダでの仕事始めは戸惑うことも多くありました。

最初に苦労したこと

一番困ったのは、オーダーの聞き間違いです。
イギリスのカフェに比べてメニューの種類が多く、最初のうちはお客さんの注文を聞き間違えてしまうことがありました。

ただ、英語に対するコンプレックスは思ったよりも早く消えました。
カナダは移民大国で、職場でもお客さんの中でも、それぞれのアクセントで英語を話す人がほとんど
「みんな違って当たり前」という雰囲気があるので、自分の英語が未熟で恥ずかしいという感覚はだんだんなくなっていきました

嬉しかった瞬間

カナダの人たちは、良くも悪くも思ったことをすぐ口に出します。
カフェを褒めてもらったり、「その髪型いいね」「その服かわいい」と気軽に声をかけてもらえると、それだけで気持ちが明るくなります。

英語力という面では、カナダで働いてから断然伸びたと感じています
ネイティブの同僚と毎日働き、フランクに話しかけてくれるお客さんと会話するうち、会話が成立するたびに小さな自信が積み重なっていきました。

イギリスのカフェでは日本人・韓国人の同僚と働くことが多く、英語を使う機会が限られていたので、その差は一目瞭然です。

イギリス英語とカナダ英語の違い

カナダに来た当初は、同じ英語でもイギリスとは言い回しや単語が微妙に違い、戸惑うことも多々ありました。
でも慣れてくると、その違いも面白くなってきます。
たまにブリティッシュ英語の訛りが恋しくなることもありますが、カナダ英語にはカナダ英語の良さがあるなと思っています(笑)。

5. 苦労したエピソード

「苦労した」というほど大げさではないかもしれませんが、働いていて「これは大変だな」と感じた場面があります。

難しいお客さんへの対応

先ほども触れたように、カナダの人は思ったことをすぐ口に出します。
それが嬉しい場面も多いのですが、クレームとなると話は別です。
早口でまくし立てられると、何についてクレームを言っているのかすら聞き取れないことがあります。

そんな時はいつも、ネイティブの同僚が助けに来てくれます。
本当に頼もしい存在です。
一方で「自分一人だったら対処しきれなかったな」と思う場面も正直あり、英語力やとっさの対応力はまだまだ鍛えていきたいところです。

カナダの冬の通勤

現在は車で通勤しているのですが、アルバータ州の冬は想像を超える過酷さです。
気温が-40度近くまで下がることもあり、朝起きると車のバッテリーが上がっていることは珍しくありません。
また、車の窓が完全に凍りついているため、家を出る10分前にはリモートスターターで車を暖めておくのが冬の日課になりました。

道路状況も悪く、冬の間は交通事故も頻繁に起きます。
最初は恐る恐るだった雪道運転も、今ではすっかり慣れました。
おかげで冬の運転スキルと知識は確実に上がったと思っています(笑)。

まとめ

カナダでバリスタとして働いてみて、総合的にとても満足しています。

お給料は、特別高いわけではありません。
でも、気の合う同僚と笑いながら過ごせて、その中でお金も稼げる。
それだけで十分だと感じています。
そして何より、かつてロンドンのカフェに救われた私のように、お客さんにも少しでも幸せを感じてもらえているとしたら、それが私にとって一番の喜びです。

海外で働くことを考えているあなたへ

不安な気持ちはよくわかります。
でも、カナダで出会った移民の人たちを見ていると、英語が完璧でなくても、とにかく積極的に前へ進んでチャンスを掴んでいる人がたくさんいます。

恥ずかしさや控えめな気持ちは、思い切って捨ててみてください。
英語力を磨くことは大切ですが、それ以上に「積極的に動くこと」と「日本人らしい丁寧さと礼儀正しさを忘れないこと」が、海外で生きていく上での大きな武器になると私は思っています。

きっと、あなたにもチャンスは来ます。

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